いろいろ検討した末にパッケージツアー(パックツアー)を決めて申し込んだのに、確実に旅行できるかどうかはまだわからない。ツアーで旅立つまでにはそんなもどかしい期間が発生することがあります。ヨーロッパ方面のツアーなら留守にする期間は約1週間以上。予定の調整が必要なのに、確定しないなんて、不便ですよね。そこで今回は、ツアーの催行決定にまつわる豆知識と、出発日の決め方、確定を早めるコツをまとめました。
ツアーには成立に必要な人数がある
パッケージツアーには「最少催行人員」が設定されています。参加者がその人数に届かない場合、ツアーそのものが催行されない、つまり中止になるという基準です。この人数には幅があり、2名の申し込みで催行が確定するものもあれば、10名以上や20名以上のものもあります。
最少催行人員が20名のツアーに申し込んだとして、その時点でまだ10名しか申し込んでいなければ、そのツアーが成立するとは限らないのです。最少催行人員はパンフレットやサイトの条件欄に書かれています。候補を選ぶ段階で見ておけば、何人集まれば出発できるツアーなのかがわかります。
人数が集まらないツアーは普通にある
催行中止と聞くと天災のような大きな出来事を思い浮かべますが、私が見てきた範囲では、単純に人が集まらずにツアーが流れてしまうのは特別なことではありません。パンフレットやサイトに出発日が載っていても、催行中止となってしまう枠は普通にあります。
ツアーに参加すると、「本当は別の会社のツアーに申し込んでいたけれど、駄目になったのでこちらにした」という方や、「同じツアーの別の日に申し込んでいたのに流れた」という方に、ときどき出会いました。似た条件のツアーを目を皿のようにして探していた私は、「ああ、あのツアーね」と見当がつくこともありました。
確定しないまま待てるのかどうか
ここで重要な決まりがあります。最少催行人員に足りないことを理由に中止するときは、旅行開始日の前日から起算してさかのぼって23日目にあたる日より前までに旅行会社から中止の連絡があります。年末年始やゴールデンウィーク、夏休みにあたる時期に出発するなら、33日目より前です。天候や現地の情勢など、人数以外の理由で中止になるときは、この決まりとは別の扱いになります。
つまり、出発の24日前まで催行の確定を待たされる可能性があるわけです。働いている多くの人は、1週間や10日ほどの旅行をするなら、仕事を調整してそれより前に有給の申請が済んでいるのではないでしょうか。
締め日などの重要な時期を避けて選び、関係者に根回しをする。働いていない人は、家族の予定や法事や町内会などの行事を鑑みて旅行時期を考える。いろんな調整を経て申し込んだのに、出発の24日前になって「旅行できない」とわかったら、けっこう困りますよね。申請した休みは宙に浮き、ずらしてもらった予定を元に戻すのかどうかという話にもなります。そして改めて旅行しようと思うと、調整がもう一度必要で、2回目となると気も遣います。友人同士や夫婦、親子で参加するなら、2人それぞれに発生します。
現実的なリセットは約2カ月後
ツアーが中止になった場合、次のツアーに申し込むまでにどれくらいかかるのか。私の体験をお話します。
出発前日にアイスランドの火山が噴火して、申し込んでいたツアーが中止になったことがあります。4月のことです。旅行代金は全額返ってきました。中止になっても旅行したいので、私の仕事の予定を再調整し、母の都合とも合わせた結果、6月の同じツアーに参加しました。
そのツアーには、火山でツアーが中止になった人が複数いました。別の旅行会社のツアーに申し込んでいた人、同じ旅行会社のツアーに申し込んでいた人。1週間から10日間の旅行を仕切り直そうとすると、中止になった直後に出発するのは現実的に難しく、2カ月くらいかかる人が多いのだと思いました。
ただ、これが成り立ったのは、駄目になったツアーも振り替えて申し込みなおしたツアーも、どちらもヨーロッパを旅行しやすいシーズンだったからです。秋に計画していた人が2カ月後にずらせば冬。雪の多い時期は避けたいという人にとって、そこは振替先になりません。6月が駄目になって8月にずらせば、今度は繁忙期に当たって料金が上がる可能性が高い。中止になって全額が返ってきても、同じ予算で同じツアーに行けるとは限らないわけです。
私が催行決定についてのこの記事を書いているのは、このような不便やストレスを避けるのに役立ててもらいたいと思っているからです。文字どおり万障繰り合わせて申し込んだのに、成立しなければお楽しみはお預け。面倒な調整もまた要ります。思い立てば誰にも気兼ねなくいつでも行けるという人以外は、すぐにはリセットできないのです。
出発日を早く確定させる方法
ここまで中止の話ばかりしてきましたが、私自身は人数が集まらずにツアーが流れたことが一度もありません。ツアーのたびに電話をかけて確認し、催行が決まっているツアーを選んできたからだと思っています。中止になったのは、火山のときの一度だけです。
催行が決まっている日程から選ぶ
参加したいツアーの候補を絞り込んだら、希望している出発日ゾーンの中で、「催行確定」と表示されているツアーを選ぶ。単純ですが、もっとも確実性の高い方法です。
インターネットならすぐにわかるようになっている旅行会社が多いです。催行が決まったツアーだけを集めたページを用意している会社もあります。パンフレットを見ている場合は、電話してみましょう。少なくとも、私がこれまで電話してきた経験では、どこもそのときの状況を教えてくれました。

でも集まりすぎている日は選ばない
電話をかけて、催行が決まっている日やツアーが複数あるとわかったら、私ならもう一つ突っ込んだ質問をします。参加者が極端に多いツアーとそこそこのツアーがあれば、そこそこのツアーを優先的に検討します。
なぜなら、参加者が少なめのほうが、バスの座席をゆったり使えるし、食事や休憩の段取りにもゆとりが生まれるからです。また、1つのツアーにつく添乗員さんは一人。参加人数が少ないほうが、一人に向けられる時間や手間はそのぶん多くなります。
私の申し込みの後の状況はコントロールできないので、「催行確定しているけど参加者が少ない!」とぬか喜びに終わる可能性は否めません。ですが、出発日が迫るほど、大量に増えることは考えにくいと思っています。先日スペインにパッケージツアーで行った知り合いは、1年前に申し込んだそうです。ヨーロッパに1週間や10日間ほど出かけるとなると、それくらい前から準備する人もいるということです。1年前は早すぎるにしても、1週間や10日ほどの休みを取るとなると、職場に直前に申し出るわけにはいかない人がほとんど。それなりに早い時期に申し込みたいはずです。私はだいたい3カ月前くらい、遅くとも2カ月前までには確定させます。
自分が申し込めば催行確定になることも
電話をかけてみて、残念ながら催行確定にはなっていなかった。またはインターネットでは催行確定ではないけれども募集中とある。そんなときも、旅行会社によっては電話での確認が功を奏することもあります。
希望している出発日ゾーンのツアーの申し込み人数を聞くか、「あともう少しで催行確定になるツアーがあれば教えてもらえませんか」と聞くのです。母と私は、あらかじめ二人の予定をすり合わせて、このあたりに出発するツアーというところまで絞り込んでから電話をかけていました。だから「あと二人申し込めば確定になる」と聞いて、「申し込みます!」と即決したことがあります。希望しているツアーの催行確定を決める側に回ったということです。
なぜ教えてくれるのだろうと考えたことがあります。出発日が複数あって、どの日も少しずつ人数が足りていない状態だと、どれも成立しません。それなら、集まっている日に参加者を寄せて確定させたほうがいい。そういう事情があるのかもしれません。私が何度かお世話になっていた旅行会社では、このような質問には普通に答えてもらえました。
候補が2つあってどちらも催行確定にならないとき、両方申し込んでおいて後から片方をキャンセルすればいいと考えたくなりますが、これはあまりおすすめできません。
重複した予約は控えるようにと案内している会社がありますし、航空会社のほうでも、同じ人が同じ日や近い日の便に複数の予約を持っている場合に取り消すことがあるという規定があります。
パッケージツアーは、申し込めばそのまま旅行できるとは限りません。特に、仕事や家族の予定を調整して長めの旅行に出かける場合は、「催行されるかどうかわからないまま待つ時間」が負担な方も多いと思います。行けるかどうかで最後まで振り回されるのを避けるには、出発日だけを見るのではなく、催行状況まで確認してから申し込むことが大切です。申し込み状況を教えてくれる旅行会社もあるので、電話するだけでわかり、予定が確定しやすくなります。

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