パッケージツアー(パックツアー)の往復の飛行機の座席は、隣同士が確約されていないことが多いです。「気づいたら知らない人と知らない人の間に座っていた」「友達と離れたところに座ることになった」となると、同行者と過ごす楽しい時間が減ってしまいます。実際、搭乗の前後に「え、隣同士じゃないの?」と驚いている参加者の方を何度も見かけたことがあります。パッケージツアーだから当然一緒に座れるはず、または、きっと配慮してくれるはずと思っている人は少なくないようです。そこで今回は、私が実行している、パッケージツアーの座席をうまく指定するコツや具体的な方法をご紹介します。執念を感じるかもしれませんが、参考にしていただけるとうれしいです。
確実に隣同士にする方法もある
飛行機を自分で手配する
パッケージツアーで同行者と席が離れてしまう・・・。この悲しい事態を避けるのにもっとも確実な方法としては、飛行機を自分で手配することです。「は?パッケージツアーなのに?」と思う方がいても無理はありません。
パッケージツアーは、飛行機(エア)+現地の移動や観光(ランド)の組み合わせで成り立っています。多くのパッケージツアーには、ランドと呼ばれる現地の移動や観光部分のみを購入できるランドオンリーというプランが実は設定されています。
隣同士に確実に座りたいという希望を叶える方法は、エアの部分を自分で買うのが確実なのです。ただし、割高にはなります。
そしてこのプランは現地の到着空港と出発空港が集合解散の場所とされることが多く、ツアーの方々と足取りを合わせようと思うと、乗継便の場合は事前にその情報を知って乗り継ぎ地まで合わせて手配しなければならないので、少しストレスかもしれません。もちろん、その空港まではどのように行ってもかまわないので、足取りを完全に合わせなくても大丈夫という方は自由に手配すればOKです。
追加料金を払う
ほとんどの方にとって現実的なのは、この方法でしょう。追加料金を払い、パッケージツアーにあらかじめ用意されている、隣席を約束してくれるオプションに申し込むというものです。ただし、その設定がない旅行会社やツアーもあるようなので、すべてのツアーで叶うわけではありません。
自分でがんばる!
元も子もない方法ですみません。でも、上の2つが当てはまらないなら、このやり方しかありません。実は私は今まで、母や友人と一緒に参加したツアーで、追加料金なしで隣同士の席を確保できなかったことが一度もありません。今日は私が実行している執念みなぎる方法についてお話します。
※私は運よく失敗しませんでしたがすべての方に同じ結果をお約束するわけではないことをご了承ください。
カギは「72時間前」×2回
一番大事なのがこれです。多くの航空会社では、搭乗する飛行機の出発時間の72時間前になると、それまで指定できなかった座席が解放され、自分で選べるようになります。(72時間ではない場合もありますが解放される時間が決められています)
しかもこれは帰りの便だけの話ではなく、行きも帰りも、それぞれの便の出発時刻を基準に、個別にこのタイミングが来ます。私は毎回この72時間前を逃さないようにしていて、忘れられない数字としてカラダに染みついています。
解放されるといっても、すべての座席ではありません。航空会社にとって一番ありがたいのは、とても高額な正規料金を払って乗ってくれるお客様(多くの場合は仕事で利用する人)であり、その次に、割引料金ではあるけれど立派に高い料金を払って乗ってくれる方々。パッケージツアー での搭乗には団体料金(団体包括旅行運賃)が適用されるため、はっきりいえば、残っている席が解放されます。後方の座席が充当されることが多いです。ですので、もともと少ない座席から選ばねばならないということをしっかり覚えておきましょう。
往路便の場合
往路の座席指定の幕開けである72時間前は、もうすぐ旅行だ~♪とワクワクの頃にやってきます。有給の前の仕事に追われている人もいるかもしれません。でも、絶対に忘れないようにしましょう。
私はその日の朝と1時間前と15分前と5分前にアラームを設定します(しつこい)。私はよくログインしているのでページ順も覚えていますが、たまにしかログインしない人は事前に練習しておきましょう。(しつこい)。
復路の場合
復路の72時間前のスタートは、当然ながら現地での旅行中にやってきます。ほとんどの人は旅行を純粋に楽しんでいるので、忘れています。
添乗員さんからは「そういえば皆さん、座席指定のタイミングです」といった案内がされますが、添乗員さんは私ほど真剣に席を狙っているわけではないので、72時間前の15分前に案内してくれるといったシビアさはありません。たいてい、72時間前を過ぎていたりします。この案内はあくまでもサービスであり、指定するかしないかは参加者の自由です。
旅行中であっても、もちろん私は忘れていません。その日の旅のしおりの最初に蛍光ペンで「15:00が72時間!」のように書いておき、もちろんアラームをセットしておきます。バスの中で設定することも多く、バスの無料wi-fiでつないでこそっとちゃちゃちゃっと指定していました。wifiがない環境でも、ここだけはケチらずにドコモのローミングを利用してつなぎます。
行きの72時間前も、帰りの72時間前も、どんな環境にあってもネットにつなぐ。これが、隣席を確保する基本かつ不可欠なコツです。
ラストチャンスは空港で
もし72時間前のタイミングで希望の席が取れなかったとしても、まだあきらめないでください。私は72時間前に隣同士の座席をとれていましたが、さらによい席を!という欲深な心で空港でのチャンスも利用していました。
72時間前に見た座席の状況と当日の状況は同じではありません。指定できる座席が増えています。当日になると、余分にブロックされていた座席が解放されるのだと推測しています。希望の席をチェックインのタイミングでリクエストすると、カウンターの方が「空いてます♪」と指定しなおしてくれることもあります。
往路便
その便に搭乗する誰よりも早く手続きをする!くらいの勢いで、早めに空港に行きます。ほとんどの場合、私は空港近くに前泊しているので、早めの到着が可能です。単純な話ですが、座席の選択肢が多く残っているからです。
復路便
帰りの空港でも同じことをします。ただし往路と違って、ツアーのスケジュールに従って行動しています。参加者全員が同じタイミングで空港に着き、同じタイミングでカウンターに向かいます。自分だけ早く空港に乗り込むということができないのです。
だからこそ、差がつくのは空港に着いてからの数分です。
搭乗前日や当日のバスの中などで、空港での段取りなどを添乗員さんが説明してくれます。免税手続きの案内も含まれます。免税品の現物の提示を求められたら見せられるようにしておかなければならないのですが、「スーツケースの中に入れたままだった!」と空港で気づいてその場でスーツケースを広げてがさごそする人がツアーに1人か2人くらいはいます。パスポートを探したり、羽織りものを取り出そうとする人もいます。
でも、そこで時間をロスしてしまうと、同じ飛行機に乗る人がどんどんカウンターでチェックインを済ませてしまいます。早い者順なのです。私は免税品や手荷物、スーツケースに入れるべきものなどをあらかじめきっちり仕分けしておき、添乗員さんに「もう手続きに行っちゃっていいですか」と聞いて、本当にさっさと(とっとと)カウンターへ向かいます。

念のため、自分で手書きしたシートマップを持って行き、「ここは空いていませんか」とカウンターで示しながら聞き、72時間前に確保した並び席よりもさらに条件のよい並び席への変更を試みます。実際に第一希望の並び席を取り直せたこともあります。
そして!航空会社の上級会員の方は、空港カウンターに並ぶときにそのことを忘れないでください。ツアー中に団体行動がしみついてしまっていて、みんなとついつい一緒に列に並んでしまうかもしれませんが、その隣の別カウンターで受け付けてもらえるかもしれません。私が知っている範囲では、JALではそうです。一刻も早く座席を指定したい人は、覚えておきましょう。
快適な座席の選び方
機体最後方の2人がけ席
2人での参加のときにおすすめなのが、機体によっては最後方に数列だけ配置されている2人がけの座席です。後ろのほうは人気がないのか、72時間前のタイミングでもまだ空いていることも多い印象です。

この後方の2人がけ席、窓とシートの間に少しだけ隙間があることがあります。そこにブーツなどの荷物をちょっと入れておけたりして、地味にとても便利です。
下手にプレミアムエコノミーの真ん中あたりの席に座るより、2人だけの空間が確保できているのでのびのび過ごせる感覚があります。機体の造りによってはこの最後方2席がないのが残念です。
真ん中4人がけの2席
3-4-3の機体の場合、窓側3人並びの席に2人で座るかどうかは悩ましいところでしょう。絶対に窓側3席を選ぶべき人は「窓から外の景色を見たい」「窓がないと精神的に窮屈に感じる」という人です。
ここで注意したいのが、トイレ問題です。3人並びの席のうちどこに座ったとしても、知らない人がどこかに座っています。自分たちが窓際の2席を占めていたら、トイレに立つときにいちいち声をかけないといけない、またはその人が眠っていたらどうしよう・・・というおそれがあります。逆もしかりで、自分たちが通路側2席の場合は、他の人がトイレにいくたびに動作を制限されたり席を立ったりする必要があります。窓がほしいか、トイレ問題を避けるかの基準は持っておくとよいです。
私がおすすめしたいのは、3-4-3の真ん中にある4人がけ席のうち、右半分か左半分の隣り合った2席です。4人がけのところなんていやだ~!と思うかもしれませんが、先入観を取り払ってみてください。

多くの人は、窓側や通路側といった視点で席を選んでいくため、真ん中の4人がけ席は敬遠されがち。実際、真ん中の4人がけがすべて埋まるのは、便が本当に満席のときだけということが多いです。つまり、4人並びの席の端っことその内側の並びの2席を押さえておけば、残る2席が最後まで空いたままになることも珍しくありません。
埋まりにくいのならと、離れた両端(1席目と4席目)を取るのは大きな賭けです。運がよければ空いた真ん中2席を自由に使えてベッド状態になりますが、真ん中に誰かが来れば離れ離れです。この記事は隣同士にこだわるのが主旨なので、上の図のような考えを理解していただければと思います。この座り方なら、トイレのたびに立ったり声をかけるのは同行者の間でのみ発生し、知らない人たちは反対側の通路から出入りするので、接触する必要がほとんどありません。
ちなみに私は右利きで、右肘を出す動作が多いので、右側が通路側になるほうを選びます。こうしておけば、よく動かす右肘が他人にあたるおそれが減るからです。通路側の連れの右肘は開けたスペースに向くので、2人とも右肘を出しても他人の迷惑になりにくいのです。
実はこの理論、一人で新幹線に乗るときも貫いています。2人がけと3人がけがある普通席の場合、ほとんどの人は、一人で乗るときでも2人並びの席から取るようで、2人並びの席から埋まっていきます。つまり、2人並びの席は、ほぼ確実に隣が埋まるのです。そこで、3人がけ席の端を取ると、満席に近づかない限り、その隣の真ん中の席まで埋まりません。私は一度座ってしまえばお手洗いに立つ必要がないタイプなので、新幹線では必ず3人並びの席の窓側を選びます。ほとんどの場合、隣に人は来ません。
それでも隣同士が無理だったら
72時間前の座席指定と空港カウンターへのダッシュで隣同士になれなかった場合、私ならどうするかを考えてみました。
空港カウンターでもう一度聞く
当日キャンセルによる空席の可能性に掛けるという方法はあります。空港に早く着いてカウンターに聞いてだめだったら、ぎりぎりまで待ってもう一度聞くというわけです。チェックイン時刻やセキュリティチェックの時刻は厳守という前提は忘れないでください。
ただし、隣同士が無理だったということは搭乗率が高い可能性もあり、ドタキャンの座席を確保したところで隣同士になれる保証はありません。また、復路はツアーのスケジュールに沿って行動しているので、二度目にカウンターに時間差で行くのがどれくらい現実的かはわかりません。
あきらめて一人の時間を楽しむ
日本~ヨーロッパ間を飛行する十数時間は、感覚としては一晩の睡眠に食事が2回つくようなものです。たっぷり寝て、寝られなければ映画のプログラムを見て、一人の時間を楽しみましょう。シートベルト着用のサインが消えている間は席を立てるので、後ろのほうで同行者と少し立ち話をすることもできます。同じ姿勢で座り続けないほうがいいので、カラダを動かすついでにもなります。
そして、帰りの便ではほとんどの人がほとんどの時間をぐーすか寝ています。同行者とおしゃべりできなくてもそんなにさびしくないかもしれません。
隣に座っているのが同じツアーの参加者というケースが十分にあり得ることもお伝えしておきます。
なぜここまでこだわるのか
アラームをセットして72時間を死守して当日の空港カウンターでも粘る。正直、ここまで書くと「そこまでする?」と思われるかもしれません。ただ、飛行機の席が離れてしまうと、旅全体の安心感や楽しさが半減してしまいます。特に母と一緒のときは、母にとって本当に大事でした。
長時間のフライトで隣に知らない人がいるのと、家族がいるのとでは、心細さがまったく違います。逆にいえば、座席さえクリアできれば、パッケージツアーのマイナス面は、母にとっても私にとってもほとんどありませんでした。
隣同士の確保は、運任せにするものではなく、ちょっとした段取りと執念で自分の手で引き寄せられるものだと思っています。次にツアーに参加される際は、ぜひ試してみてください。
余談ですが、ネット上の記事で「飛行機の中で、家族と離れた席になった人に代わってほしいと頼まれ、断った」という記事に賛否両論のコメントがあるのをよく見かけます。私は少し複雑な気持ちになります。希望する席を確保するまでに、私はそれなりの手間と時間、つまりコストをかけています。努力しています。そんなふうに懸命に確保した席を、そう簡単には手放せません。その決断ができる人のことは、素直に尊敬します。

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